現代的なライフスタイルに息づく「バウハウス」。
ハイコ・リンケ
Heico Linke
ハイコ・リンケ氏は、2015年にその長いキャリアをリタイアしてしまいましたが、現在のZACKデザインを方向付けたデザイナーとして、触れないわけにはいきません。
彼は、ドイツ人として、バウハウスの多大な影響を、もっとも強く受けて育ったプロダクトデザイナーの一人です。多くのドイツ人と同様、戦後のドイツで、ごく当たり前のようにバウハウスの生みだしたプロダクトや合理的な精神に囲まれて成長したリンケ少年は、大人になるにつれ、現実としての工業デザインに次第にのめり込み、1974年にハンブルグ大学の工芸学部を卒業すると、自身の設計事務所を設立し、数多くの建築やプロダクトのデザインを手掛けてきました。
彼のデザインしたプロダクト全てに一貫して見られる、徹底したミニマリズムを具現化したデザインは、まさに現代におけるバウハウス的解釈を求めた結果、生み出されたものと言えるでしょう。「ステンレスという素材の持つ良さをいかに引き出すか」。彼のデザインは常にその一点から始まります。
また彼は、エットーレ・ソットサスと彼のメンフィス・グループの持っていたようなプロダクトデザインにおける「遊び心」をとても大切にしています。その2つの大きな流れが彼と彼のチームの中で融合し、今日のZACKのデザインの中に息づいているのです。
|